筋トレのウソ?ホント? · 研究で確かめる

1セットだけでも、
筋肉はつく?

「忙しいから1セットだけ」「1セットで十分」という話を聞きます。1セットでも筋肉はつくのか、セットを増やすと何が変わるのか、研究を見てみましょう。

結論

半分ホント

1セットでも、筋肉は大きくなっていました。ただ、セットを増やすほど、筋肉の大きくなり方も筋力の伸びも大きくなる傾向がありました。「1セットでもつく」はホント、「1セットで十分」はちがう、という結果です。

エビデンスレベル:中(メタ分析3本で、向きはそろっています(セットが多いほうが筋肥大・筋力の伸びが大きい)。ただ、元になった研究は8〜15本ほどと少なく、1つ1つの研究は人数が少なめで期間も短めです。差の大きさにははばがあります。)

1セットと複数セットを比べると?

Journal of Strength and Conditioning Research · 2010年 · メタ分析(8件の研究・19の群・55の効果量をメタ回帰で分析) · 8件の研究の参加者(トレーニング経験のある人とない人の両方)

1種目あたり複数セットのほうが、1セットより筋肥大(筋肉が大きくなること)の効果が約40%大きかった。

1種目を1セットだけ行う方法と、複数セット行う方法で、筋肉の大きさの変化を比べた8件の研究をまとめました。効果の大きさ(効果量)は1セットで0.24、2〜3セットで0.34、4〜6セットで0.44と、セットが増えるほど大きくなる傾向がありました。1セットでも変化はありましたが、複数セットは1セットより約40%大きい効果で、経験のある人にもない人にも同じ傾向でした。

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1週間のセット数を増やすと?

Journal of Sports Sciences · 2017年 · 系統的レビューとメタ分析(15件の研究・34の群) · 15件の研究の参加者

1週間のセット数を増やすほど、筋肉の大きさの伸びも段階的に大きくなった。

1つの筋肉について、1週間に何セット行うかと、筋肉の大きさの変化の関係を15件の研究で調べました。1週間のセットが1つ増えるごとに、筋肉の伸び率は約0.37%ずつ大きくなっていました。同じ研究の中で多いセット数と少ないセット数を比べると、伸び率の差は3.9%でした。著者は、量を増やすほど筋肥大が大きくなる「用量反応」(量が多いほど反応も大きいという関係)があると結論しています。

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筋力ではどうか

Sports Medicine · 2017年 · メタ分析(9件の研究・61の群) · 9件の研究の参加者

筋力でも、1週間のセット数が多いほうが伸びが大きく、少ないセット数がいちばん伸びが小さかった。

1週間のセット数を「少ない・中くらい・多い」に分けて、筋力の伸びを9件の研究で比べました。少ないセット数でも筋力は伸びていました(効果量0.82)が、多いセット数ではさらに大きく(効果量1.01)、その差は0.18でした。中くらいのセット数も少ないセット数より少し大きい伸びでした。

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どの研究のまとめも、元になった研究は8〜15件と多くはありません。また「多ければ多いほどよい」とまでは言えず、多すぎると疲れがたまって続けにくくなることもあります。時間がない日は、1セットでもやらないよりずっとよいと考えられます。

じゃあ、どうする?

  1. 始めたばかりで時間がないときは、まず1種目1セットから始めて、慣れてきたら2〜3セットに増やしていく方法があります。
  2. 1回のセット数より「1週間で同じ筋肉を何セットやったか」を記録して、少しずつ増やしていく方法があります(エビトレの記録で週のセット数を見返すと確かめやすいです)。

エビトレでは、部位ごとの1週間のセット数が見られます。データタブのまとめで、どの部位を何セットやったかを確かめながら、少しずつ増やしていけます。

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この記事は研究の内容をまとめたもので、医療ではありません。持病のある方や痛みのある方は、医師や専門家に相談してください。(2026年10月 時点の研究にもとづきます)