筋トレのウソ?ホント? · 研究で確かめる
1セットだけでも、
筋肉はつく?
「忙しいから1セットだけ」「1セットで十分」という話を聞きます。1セットでも筋肉はつくのか、セットを増やすと何が変わるのか、研究を見てみましょう。
結論
半分ホント
1セットでも、筋肉は大きくなっていました。ただ、セットを増やすほど、筋肉の大きくなり方も筋力の伸びも大きくなる傾向がありました。「1セットでもつく」はホント、「1セットで十分」はちがう、という結果です。
エビデンスレベル:中(メタ分析3本で、向きはそろっています(セットが多いほうが筋肥大・筋力の伸びが大きい)。ただ、元になった研究は8〜15本ほどと少なく、1つ1つの研究は人数が少なめで期間も短めです。差の大きさにははばがあります。)1セットと複数セットを比べると?
1種目あたり複数セットのほうが、1セットより筋肥大(筋肉が大きくなること)の効果が約40%大きかった。
1種目を1セットだけ行う方法と、複数セット行う方法で、筋肉の大きさの変化を比べた8件の研究をまとめました。効果の大きさ(効果量)は1セットで0.24、2〜3セットで0.34、4〜6セットで0.44と、セットが増えるほど大きくなる傾向がありました。1セットでも変化はありましたが、複数セットは1セットより約40%大きい効果で、経験のある人にもない人にも同じ傾向でした。
PubMed で見る1週間のセット数を増やすと?
1週間のセット数を増やすほど、筋肉の大きさの伸びも段階的に大きくなった。
1つの筋肉について、1週間に何セット行うかと、筋肉の大きさの変化の関係を15件の研究で調べました。1週間のセットが1つ増えるごとに、筋肉の伸び率は約0.37%ずつ大きくなっていました。同じ研究の中で多いセット数と少ないセット数を比べると、伸び率の差は3.9%でした。著者は、量を増やすほど筋肥大が大きくなる「用量反応」(量が多いほど反応も大きいという関係)があると結論しています。
PubMed で見る筋力ではどうか
筋力でも、1週間のセット数が多いほうが伸びが大きく、少ないセット数がいちばん伸びが小さかった。
1週間のセット数を「少ない・中くらい・多い」に分けて、筋力の伸びを9件の研究で比べました。少ないセット数でも筋力は伸びていました(効果量0.82)が、多いセット数ではさらに大きく(効果量1.01)、その差は0.18でした。中くらいのセット数も少ないセット数より少し大きい伸びでした。
PubMed で見るどの研究のまとめも、元になった研究は8〜15件と多くはありません。また「多ければ多いほどよい」とまでは言えず、多すぎると疲れがたまって続けにくくなることもあります。時間がない日は、1セットでもやらないよりずっとよいと考えられます。
じゃあ、どうする?
- 始めたばかりで時間がないときは、まず1種目1セットから始めて、慣れてきたら2〜3セットに増やしていく方法があります。
- 1回のセット数より「1週間で同じ筋肉を何セットやったか」を記録して、少しずつ増やしていく方法があります(エビトレの記録で週のセット数を見返すと確かめやすいです)。
エビトレでは、部位ごとの1週間のセット数が見られます。データタブのまとめで、どの部位を何セットやったかを確かめながら、少しずつ増やしていけます。
エビトレを見るこの記事は研究の内容をまとめたもので、医療ではありません。持病のある方や痛みのある方は、医師や専門家に相談してください。(2026年10月 時点の研究にもとづきます)