筋トレのウソ?ホント? · 研究で確かめる
筋トレは、
朝より夜がいい?
「筋トレは夕方から夜のほうが力が出るから、効果も高い」と言われます。朝と夜で、何週間か続けたあとの伸びに差はあるのか、研究を見てみましょう。
結論
半分ホント
夕方〜夜のほうが、その日に出せる力は大きい傾向があります。でも、何週間か続けたあとの筋肉の大きさや筋力の伸びは、朝でも夜でもほぼ同じでした。朝に続けた人は、朝の力が夜と同じくらいまで上がっていました。
エビデンスレベル:中(メタ分析(たくさんの研究をまとめて調べる方法)が2本と、2026年のランダム化比較試験(くじ引きでグループを分けて比べる実験)が1本あり、どれも「時間帯で伸びに大きな差はない」という方向で一致しています。ただ、ひとつひとつの研究は人数が少なく、2023年のメタ分析は、多くの研究で結果がかたよっているおそれ(バイアスのリスク)が高いと書いています。このため「中」にしました。)朝と夜を比べた11件の研究
朝と夜、筋力の伸びも筋肥大(筋肉が大きくなること)もほぼ同じでした。
朝に筋トレするグループと夜に筋トレするグループを、ほかの条件(週の回数や量)をそろえて比べた11件の研究をまとめました。はじめの時点では、夜のほうが力が強い傾向がありました。ただ、朝に練習した人は朝の力が夜と同じくらいまで上がっていました。グループどうしで比べると、筋力の伸びも筋肉の大きくなり方も、時間帯による差はほぼありませんでした。
PubMed で見るいちばんよい時間帯はあるのか
「この時間帯がいちばん」と言える証拠はなく、練習と測る時間が同じだと伸びが大きく出やすい、という結果でした。
14,125本の論文の中から、トレーニングする時間帯を比べた26本を選び、そのうち7本の数字をまとめて分析しました。どの時間帯でも、体力や健康の伸びに「こっちが上」と言える差は見つかりませんでした。一方で、練習した時間と同じ時間に力を測ると、結果がよく出やすい傾向がありました。著者は、多くの研究で結果がかたよっているおそれが高いとも書いています。
PubMed で見る自分の「力が出る時間」に合わせると?
自分の「いちばん力が出る時間」に練習しても、「いちばん出ない時間」と比べて伸びは変わりませんでした。
まず8時・12時・16時・20時に力を測り、一人ひとりの力がいちばん出る時間といちばん出ない時間を調べました。そのうえで、くじ引きで「出る時間に練習」「出ない時間に練習」「練習しない」の3つに分け、12週間(週2回の筋トレ+週1回の自転車こぎ)続けました。太ももの筋力、握力、手足の筋肉の量のどれも、2つの練習グループの差はほぼゼロでした。
PubMed で見る研究の多くは人数が少なく、期間も数週間〜数か月です。2026年の試験は高齢者が対象なので、若い人にそのまま当てはまるとは言い切れません。練習と同じ時間に力を測ると、結果がよく見えやすいことにも注意が必要です。
じゃあ、どうする?
- 朝か夜かで迷ったら、いちばん続けやすい時間を選ぶという方法があります。研究では、時間帯よりも、同じ量をきちんと続けることのほうが大事そうです。
- 大会や記録会など力を出したい時間が決まっているなら、ふだんもその時間に練習してみる方法があります。練習と同じ時間に測ると、力が出やすい傾向がありました。
エビトレでは、トレーニングする曜日と時刻にお知らせを出せます。朝でも夜でも、自分が続けやすい時間を決めて、習慣にできます。
エビトレを見るこの記事は研究の内容をまとめたもので、医療ではありません。持病のある方や痛みのある方は、医師や専門家に相談してください。(2026年10月 時点の研究にもとづきます)