筋トレのウソ?ホント? · 研究で確かめる
フォームローラーで、
柔軟性も力も上がる?
筒の上に体をのせて転がす「フォームローラー」。準備運動や、運動のあとに使う人がいます。使うと何が変わるのか、研究を見てみましょう。
結論
半分ホント
フォームローラーで、柔軟性(関節の動く範囲。可動域)は上がりました。広がり方は、ストレッチと同じくらいでした。一方で、ジャンプや筋力はほとんど変わらず、運動のあとの筋肉痛の感じ方は、少し小さくなる程度でした。
エビデンスレベル:中(柔軟性の結果は複数のまとめでそろっているが、力や筋肉痛は差が小さく、研究も少ない)柔軟性は上がった
直後の可動域は大きく広がったが、ストレッチより広がるわけではなかった
健康な成人で、フォームローラーを使った直後の可動域を調べた26件の試験のまとめです。何もしない場合と比べて、可動域は大きく広がりました。ただし、ストレッチより広がるわけではありませんでした。使う時間や速さで差はみられず、男性では広がり方が小さめでした。
PubMed で見る続けて使うと、可動域が中くらい広がった
フォームローラーを続けたあとの可動域を調べた11件の研究のまとめです。可動域は中くらい広がり、4週間より長く続けた研究で広がっていました。ハムストリングスと太ももの前では広がりましたが、ふくらはぎに使っても、足首を反らす角度は広がりませんでした。
PubMed で見る静的ストレッチと、全体では差がなかった
静的ストレッチ(72件)とフォームローラー(13件)を続けたときの可動域を比べた、85件の研究のまとめです。どちらも可動域は中くらい広がり、全体では差がありませんでした。ただし、4週間以内の研究では、静的ストレッチだけが広がりました。
PubMed で見る力や筋肉痛は、変化が小さい
運動の前に使ってもジャンプ・筋力はほとんど変わらず、あとに使うと筋肉痛の感じ方が少し小さくなった
運動の前に使うと、短いダッシュ(+0.7%)と柔軟性(+4%)が少し良くなり、ジャンプと筋力はほとんど変わりませんでした。運動のあとに使うと、筋肉の痛みの感じ方が少し小さくなり、ダッシュと筋力の落ち込みも少し小さくなりました。全体として、変化は小さいとまとめています。
PubMed で見るストレッチと筋肉痛の関係は、「ストレッチで、筋肉痛は減る?」でまとめています。
じゃあ、どう使う?
- 筋トレの前に:準備運動に入れても力は落ちにくく、直後の柔軟性も上がるので、筋トレの前に使いやすい方法です。
- 筋トレのあとに:筋肉痛の感じ方を少し小さくしたいときに、使う方法もあります。
- ふくらはぎには:ふくらはぎに続けて使っても、足首の角度は広がらなかったというまとめがあります。
エビトレには、ストレッチ図鑑があります。ストレッチやフォームローラーなど34種を、やり方・研究の中身・動画つきで紹介しています。図鑑は無料で使えます。
エビトレを見るこの記事は研究の内容をまとめたもので、医療ではありません。持病のある方や痛みのある方は、医師や専門家に相談してください。(2026年10月 時点の研究にもとづきます)