筋トレのウソ?ホント? · 研究で確かめる
体が硬いと、
けがをしやすい?
「体が硬い人は、けがをしやすい」とよく言われます。柔軟性(体のやわらかさ)と、けがの起こりやすさの関係を調べた研究を見てみましょう。
結論
半分ホント
体の硬さとけがは、関係があったとしても小さいと考えられます。もも裏や足首の柔軟性がけがと関係するというまとめがある一方で、プロのサッカー選手の研究では差がとても小さく、太ももの前の肉離れのまとめでは関係しませんでした。
エビデンスレベル:低め(研究によって結果が分かれ、どれも観察研究(試さずに、ようすを見て比べる研究)のため)柔軟性と、けがの関係
もも裏と足首の柔軟性は、けがと関係するという中くらいの根拠があった
軍人とスポーツをする人を調べた、27件の研究のまとめです。柔軟性などの体力と、けがの起こりやすさの関係を調べました。もも裏(前屈など)と足首の柔軟性は、けがの起こりやすさと関係するという、中くらいの根拠がありました。
PubMed で見る硬い選手のけがは少し多かったが、差はとても小さかった
プロのサッカー選手438人で、シーズン前のもも裏・足首の柔軟性と、もも裏のけがの関係を調べました。もも裏や足首が硬い選手は、けがが少し多くなりました。ただ、差はとても小さく(約2度)、けがをしそうな人を見分ける役には、ほとんど立ちませんでした。
PubMed で見る肉離れと関係していたこと
太ももの前の肉離れに、柔軟性は関係しなかった
スポーツ選手の、太ももの前の肉離れに関わることを調べた16件の研究のまとめです。前の肉離れ・最近のもも裏のけが・けりあし(ボールをける側の足)などが関係しました。柔軟性・年齢・体重は関係しませんでした。
PubMed で見るもも裏の肉離れと、いちばん強く関係したのは年齢と前のけがだった
スポーツ選手の、もも裏の肉離れに関わることを調べた78件の研究のまとめです。いちばん強く関係したのは、年齢が高いことと、前にもも裏をけがしたことでした。
PubMed で見るどれも、ようすを見て比べた観察研究です。「関係がある」とわかっても、「体を柔らかくすれば、けがが減る」とまではいえません。また、調べた人は軍人やスポーツ選手が中心です。関係ありとするまとめと、関係なし・とても小さいとする研究に分かれているため、はっきりした結論はまだ出ていません。
じゃあ、どうする?
- 硬さだけで決めつけない:体が硬いことだけで、けがをしやすいと決まるわけではないと考えられます。
- 柔軟性だけに頼らない:けがを減らしたいなら、筋トレ(特に伸ばしながら力を出す動き)を続ける方法が、研究の結果に合っています。
- 前のけがに気をつける:もも裏の肉離れでは、前のけがが強く関係していました。けがをしたことがある場所は、無理をしないようにしましょう。
ストレッチで、けがが減るのかは、「ストレッチをすれば、けがは減る?」でまとめています。
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エビトレを見るこの記事は研究の内容をまとめたもので、医療ではありません。持病のある方や痛みのある方は、医師や専門家に相談してください。(2026年10月 時点の研究にもとづきます)